405firm

2026年度の状況について

2026/06/23

2026年6月現在、経営改善及び再生支援業務は未だ需要が高く、有難いことに当社も引き合いが多い状況です。

今年度は新型コロナウイルス感染症蔓延禍で調達したコロナ資金の返済に苦労している事業者も多い状況です。それに加えて、物価高騰、イラン情勢等の外部環境の影響もあり、建設業、建築業、製造業等は大きな影響を受けている状況です。

直近の支援をして感じていることは数年前と比較しても資金繰りがひっ迫している事業者の支援が増えたことです。コロナ禍の再生支援ではコロナ融資及び保証協会の借換支援等を通じて資金繰り改善をするケースが散見されました。そのような制度を活用して暫定的に資金繰り改善した事業者が外部環境のあおりを受けて再度厳しい状況に陥っているケースが見受けられます。

一方ではコロナ禍で非常に厳しい局面にあった事業者が新規販路開拓及び管理体制の強化に成功し、営業利益が黒字転化している事業者も数多く見受けられます。このような事業者は資本性劣後ローンを活用した実態債務超過の解消にて正常化を図るケースが増えております。

そこで改善する会社としない会社の違いを観察してみると以下のように感じます。

①経営改善計画の策定を行った場合、目標意識を持って毎期過ごしているか?会計事務所からの試算表をもとに振り返りができているか?

②そもそも経営改善計画の策定を「リスケジュール(元金返済猶予)を行う口実」として捉えており、社内の改善着手に遅れが生じること。

③最悪の場合破産や事業譲渡に陥る可能性があり、見極めを踏まえた計画策定という意識があるか?

上記はそれぞれ「意識」の話であり、特殊なテクニックの話ではありません。

おそらく長らく会社の雰囲気やこれまでの環境に慣れてしまい、緊張感を醸成することが難しいことも考えられます。

外資系金融や外資系営業会社などのアップ・オア・アウトが根付く環境みたいな緊張感はないかもしれません。そこで重要になるのが定期的なモニタリングかと思います。金融機関へ業績報告する機会は、中小企業では一般的に多くありませんので、独特の緊張感があると思います。それを専門家とともに実施することで改善に向けたプレッシャーを感じることができます。なによりも「プレッシャー」が重要だと思いますし、数年以上染みついた習慣や考え方は、外部からの強い働きかけがないと乗り越えられないと感じております。

 

現在、経営改善計画を策定している事業者の方がこちらの記事を読まれておりましたら、まずは廃業や事業譲渡の可能性も含めて見極めを行ったうえでの計画であることを意識してみてください。仮に改善に至らずに計画期間を終了する場合は、中小企業活性化協議会の支援を活用して弁護士や公認会計士に相談しながら、金融機関の債権放棄を含めたスポンサー企業への譲渡や経営者保証ガイドラインを活用した円滑な廃業を行い、後の人生を再スタートさせることが望ましいです。

 

昔のように、破産=全てを失うという時代から日本も変わってきております。まずは早期着手、早期アクションが重要かと思います。

我々のような外部専門家、金融機関、中小企業活性化協議会を含めて共通していることは「事業者の自力再生を望んでいる」です。おそらく外部機関の支援が入ると「債権の回収のために外部専門家を入れられた」と警戒される方もいらっしゃいますが、そのようなことはないのでご安心ください。特に一次産業、二次産業は新規創業数も少ないため、既存企業の延命が国力の維持にも繋がっております。国としても中小企業は大切な存在です。それを踏まえた支援をしてもらえることに少し安堵いただければ幸いです。

 

長くなりましたが、今年度も株式会社405firmをどうぞよろしくお願い申し上げます。

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執筆者:高橋 邑伍

栃木県出身の中小企業診断士です。経営改善や事業再生に役立つコラムや現場で感じたこと等を記載しております。皆様の何かお役に立てましたら幸いです。

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